
リレーコラム『壁と向き合う』第6弾|孤島のハゲからの脱却
NOHAIRSを読んでいる皆さんはハゲる、髪が薄くなるということに対してどのぐらいの悩みや、人には言えない苦しみを味われたのでしょうか。
僕はNOHAIRSを通して様々な方の心の葛藤を知ることで、薄毛人生のストーリーが幾通りもあることを知りました。
そして、ハゲを受け入れたNOHAIRSはみな、共通した姿になることを同時に知りました。
受け入れ、振り切ったハゲはみんなカッコいい
ということです。
これは容姿うんぬんはもちろん、それよりも各々一本筋が通った堂々とした雰囲気を醸し出し、一個人としての魅力に溢れまくっているということです。
薄毛を受け入れたからこそ得られた自己肯定感
そんな僕も、薄毛を受け入れ振り切ったハゲの1人です。
容姿が格好良いかどうかは周りの人が判断することなので、自ら言及はしませんが、自分でも分かるぐらい大きく変化したことがあります。
それは自分を肯定し表現できる力です。
ありのままの自分を受け入れ、自分を出せるようになったことで、僕の周りの環境もがらりと変わり、日々刺激的で充実した毎日を送れるようになりました。
ただ、「ずっとそうだったの?」と言われると決してそうではありません。
今回、「壁というテーマで書いてみませんか?」とコラムの依頼を受けたとき、僕の薄毛人生をしっかりと振り返ってみて、僕自身はハゲることに対してさほど悩んだことがなかったことに改めて気づきました。
これはある種、特殊なのかもしれません。
全くゼロでは決してないのですが、完全なるハゲ家系で生まれてきたのもあって、気づかないうちに心の準備だけはしっかりとできていたのかなと思います。
その時々の格好良さを楽しむ
もともとかっこいいことに対して敏感に生きてきたので、無くなっていくものに固執することはなかったです。
それよりも無くなった状態をどうすればかっこよく見せられるのか、という考え方に都度、変換し悩まずいられたのだと思います。
27歳の時にいよいよ本格的なハゲの進行を意識してから、30代のセルフバリカン坊主を経て、39歳の時にシェーバーでのスキンヘッドデビューを果たしました。
それまでに坊主ツーブロックやライン入れなど薄毛でも格好良く見える方法を常に模索してきました。

誰に相談するわけでもなく自分の感覚でアレンジを楽しんでいました。
自信が生んだ孤独
しかしそういった考え方が知らず知らずに僕の心の中に孤独感を生み出していきました。
他の人にとっては悩みといえることを自分で受け入れ自己解決していくなかで、人と悩みを共有したり、共感し合えないことに気づき、孤独感を感じました。
僕の周りには薄毛で悩んでいる人はいませんでした。
みんな「似合うからいいじゃん」とか「個性があっていいよね」と肯定的な言葉をかけてくれましたが、なぜかその言葉の裏に「俺はハゲたくないなぁ」という気持ちが見え隠れしている気がして、分かり合えないということを悟りました。
今思うと完全には振り切れていない証拠ですね。
僕は「他人とは違う個性を持っている」、「ハゲでもイケてる」という根拠のない自信を常に持っていました。
そのため「誰からも分かってもらえなくても大丈夫」と思い込み、心の底にある「誰かとハゲであることを共有したい」、「共感し合いたい」という気持ちに蓋をしてきたのだと思います。
2019年、本当の意味でのハゲ人生が始まった衝撃的な2つの出会いがあった
そんなとき、仕事の同僚から「知り合いでかっこいいハゲだけが集まる会やってるみたいなんですけど、参加しませんか?」と、唐突な誘いががありました。
かっこいいハゲだけが集まる会?? 聞いたときは不思議な気持ちがいっぱいでしたが、どうしても気になり参加することにしたのです。
今までそんな人達と交流する機会がなかったので、期待と緊張のなかで会場へと向かいました。
着いた瞬間に、今まで感じたことのない衝撃を受けたことを今でも覚えています。
見事なまでのハゲ頭が、1、2、3、4、5…
僕も合わせてひと空間に6つのハゲ頭がある。

しかもみんなイケてて笑顔全開。
はじめましてなのに「おかえり」と言われた気がして、すぐにリラックスできたことを鮮明に覚えています。
自己紹介からの、ハゲ歴史、ハゲあるある。
笑いの絶えない楽しい時間を一緒に過ごすことで、僕のなかで知らず知らずに抱えてた孤独な気持ちがすーっと和らいでいく感覚に誘われました。
各々の辛い経験をも、満面の笑みで笑いに変えられる同士たちの姿をみて、共感できることの素晴らしさに気づかせてもらったのです。
初めてハゲを共有・共感できる仲間に出会えた感じがしました。
この瞬間が、ハゲは受け入れられているはずなのに、常に孤独であった自分との決別のタイミングでした。
『ハゲ会』に参加したことで、もともとあった根拠のない自信に、共有と共感のできる仲間の存在がプラスされ、一気に振り切ったハゲへの道を進むことになるのです。
そしてもう1つの衝撃的な出会い、NOHAIRSとの出会いへと繋がります。
ハゲ会仲間の高林君が取材された話を聞き、今まで自己満ハゲで満足してた自分の中に、いてもたってもいられない気持ちが湧き上がりました。
「僕も自らの存在で、自分が感じたときと同じように、共感してもらえる人達を一人でも多く作りたい」
そう思った僕は、インスタグラムのDMから早速アプローチして、遂に取材してもらえる流れとなったのでした。

やっと『悩んでいないハゲ』になれた
僕にとってハゲたことが、人生の障害になったとは思ってません。
ハゲた自分はマイノリティだと勝手に思い込み、自分の判断だけで全てを解釈しようと捉えることしかできなかった思考こそが、僕にとって人生の大きな壁でした。
ハゲ会やNOHAIRSを通して、共感・共有してこそ完全に振り切ったハゲとなり、そこから生まれる行動力が自らの人生を楽しむ力になっていくことを教えてもらいました。
だからこそ僕は、「一人じゃないんだよ」というこのコミュニティを一人でも多くの方に知っていただき、僕みたいに思考が変化することによって自分の人生を楽しむ道を見つけてもらいたいのです。
今まで周りの人からは、悩んでいないハゲにしかみられてなかったと思います。
そう見せてきましたしね。
だけど自分が本当に思っていることは自分にしか分かりません。
でもこれでやっと、見られているままの悩んでいないハゲになれた気がしています。

自分を打ち破る力は、仲間が与えてくれるかもしれない
受け入れることは簡単です。
でも振り切って本当の自分を出すためには共感できる仲間と場所があることが必要不可欠です。
「なかなかそんなところ身近にないよ」そんな声があがるかもしれません。
でも安心してください。今ここにはそれがありますから。
変われた僕が言うんだから間違いありませんよ。
もしあなたが、壁にぶつかったら、どうか1人で悩まずこの素晴らしき仲間のいるコミュニティを頼ってみてください。
きっとあなたにあった答えをみつけることができるはずです。
それではまたいつものファッションコラムでお会いしましょう。