23歳の時に発毛体験に行った
サロンモデルの経験があるという、高林岳さん。
端正な顔立ちに180センチの高身長はモデルさながら。
そんな彼もまた、ハゲ会なる集まりを主催する1人でもあり、NOHAIRSである。
注釈:べっちさんが主催するハゲ会とは異なる。
21歳頃から薄毛を気にし出し、今に至るまでは、抗った時期があったという。
そのリアルな体験はどんなものだったのか、なぜ振り切ってスキンヘッドになったのだろうか。
—いつからNOHAIRSですか?
21~22歳くらいのときにハゲ始めました。
周りは同じような人はいなくて、いたとしてもちょっとおでこ広いくらい。
親父がハゲていたから小学生くらいからいつかはなるんだろうなと気にはしていました。
肌が表に出てきて、実感したら「本当にやばい」と自分事として捉えるようになりました。
今のようにオープンになるまでは結構抗いましたね。
23歳のときに発毛体験に行ったり、あとリアップを買っていたり。
生活習慣が規則正しくもなかったのでめんどくさくなっちゃって結局続きませんでした。
やり続けたら髪が生えてたかもしれないんですけどね。
それに加えて僕が体験した発毛のコースは、単純に金額が高かったのでやめました。
それに関しても面白い話があるんです。
23歳のときに平日に休みをとって、一番誰にも会わないであろう午前中の早い時間に予約をして行ったんです。
カウンセリングをしてくれる担当医がつくんですが、女性で綺麗な方ばかり。
この美人の女医さんに頭皮をみられるのすごく恥ずかしい。
そんな中、現状を知ろうということで、シャンプーしてもらって頭を洗う流しのとこに細かいメッシュが設置されていて、キャッチされたのを1本ずつ数えて、抜けた髪の本数をそこで初めて知りました。
僕は1回で180本くらい抜けてたんです。
通常は100本くらいらしいけど、抜けていい髪と抜けてはいけない髪がある中で、僕は生え切っていない髪が抜けているのがわかりました。
そこで理想は?と聞かれ、「M字を治したい」と伝えました。
そうしたら、「そのためには4~5年くらい通うのが必要ですね」と言われて、そこに年間かかる金額は大体140万くらいと。
新卒の僕には難しくて、いい意味でお金では解決できないと、そこの諦めはつきました。
ただその後もしばらくリアップを使って髪の毛が減っていくことに抗っていました。
今思うと周りはみんな気付いていたと思うんですけどね。
2~3年くらい経って、いよいよやばいなというときに当時の上司と、後輩と、仲の良い取引先の人が、ちょうど同時期に「お前もう丸めちゃった方がいいんじゃない?」と言ってくれたんです。
同じ時期に立て続けにそういわれて、「そういうタイミングなのかな」と思えるようになりました。
それから電気屋さんに行ってバリカンを買って家の鏡の前に立って、鏡を見ずに刈り上げました。
そしてパッと顔を上げたら一部残ってました(笑)
それが25歳のときです。
—髪型の変化に伴って、ファッションの変化はありましたか?
そんなに変わんないかな。
最初は帽子を結構被ってました。髪があったときもその後も。
そのうちに帽子を被らなくなりました。
最初は帽子あったほうがオシャレかなと思ってたんですけどなくても別に。
今、被ると僕の強みがなくなっちゃうんで。
視力もいいからメガネもしない、そのままのNOHAIRの方が初対面の人に覚えてもらえるかなと。
営業職なのでそのほうがプラスなんです。
ここ2~3年、仕事を変えてスーツを着ることが多くなったからというのもありますね。
家に帽子めっちゃあるけど今は全然被ってないです。
—スキンケアはどのようにしていますか?
一時期は洗顔とシャンプーとボディソープは分けてました。
今は顔と頭は洗顔で一緒に、体はボディソープと分けてます。
美容に関しては単純にオススメされたのを試していって一番しっくり来る、ちょっといい化粧水を使っています。
洗顔料は僕にはちょっと刺激が強いのでなるべく優しく、あわあわにして使ってます。
ただ、ボディソープが一番洗浄力が強いですね。
脂を全部持っていかれる感じで頭皮がカッピカピになっちゃいます。
だから顔と体を洗うのは使い分けてます。
実は前までバリカンで5厘にしていたけど、2週間前くらいからT字カミソリにして完全にスキンヘッドにしたんです。
僕はシックの敏感肌用を使ってます。これがめっちゃいい!
こういう情報も、ハゲつながりの人から教えてもらいました。
—25歳のとき、バリカンで剃り上げてから心境の変化はありましたか?
すごくありました。刈り上げた瞬間から。
それまで風が大嫌いだったんです。
風に吹かれたとき、いかに前髪がバッとめくれ上がらないかということに力を注いでいたから、外に出た瞬間に「俺もう風を気にしなくていいんだ」と思ったのを今でも強く覚えています。
周りの人も絶対そっちのほうがいいよと言ってくれたからやってよかったですね。
—髪の毛が薄くなっていったきに抵抗していたのはなぜでしょうか?
やっぱり、「ハゲというものがかっこ悪い」、「よろしくないもの」というイメージがあったからだと思います。
だから「まさか俺が」と思って受け入れがたかったのかな。
元々ストレートでさらさらな髪の毛で25年間生きてきたからその中で手放すよりも、まだ可能性があるんじゃないかなと思ってたんですね。
カットモデルもやってたし、昔の思い出もあったし。
—今のご自身になってみて、ハゲでもかっこよくなるには?
ありふれた言い方だけど、ぶっちゃけ気持ちの問題だと思うんです。
僕はバリカンで刈って吹っ切れてるけど、例えば同じようにしても、「俺頭の形悪いし、モテないし・・・」と後悔しまくっていたら、かっこよくないじゃないですか。
僕はこれはこれでかっこいいと思っているし、好きだし、そう思っていれば全然違うと思うんですよね。
それだけじゃないですかね。
—そんな風に自分を好きになれるのもいいところ。その上でご自身の魅力の理由はなんでしょうか?
自分が完璧だとは思っていないです。
いいところも悪いところもまず自分を認めるというか、受け入れる。
僕は自分の嫌いなところもコンプレックスも頭以外にもあるし、それはそれでまず自分を認める。
受け入れた上でどうなったらもっとできるかな、と考える。
それがあってもOK。
それが自分だから。
だからいいと思うんですよ。髪があろうがなかろうが、目が一重だろうが二重だろうが。
—今回、なぜNOHAIRSに参加しましたか?
僕が今この髪型になって、スキンヘッドにした理由や、その志だったり、想いがNOHAIRSさんと同じだったのでぜひお願いしたいなと思ったからです。
めちゃくちゃ応援したいですし、その一端を担えたらいいなと思ってます。
—かっこいいなと思う人はいますか?
外国人だとジェイソン・ステイサム。
日本人だと俳優の窪塚洋介、山田孝之、ジャニーズの長瀬智也。
男くさい人が好きですね。
—男らしいところに憧れるからか、インタビューを通じて凄く男らしいと感じた。
何よりも自分の体験をオープンに語ること、髪の毛が薄くなった時期の経験ですら、いい思い出として面白いと語ること。
髪型の変化があってもモテる秘訣はそこにあるのだろう。
モデル:高林岳 外資系営業 / カメラマン:長谷川さや / ライター:高山
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