
第2回NOHAIRSウェブセミナー 『プラットフォーム戦略ーAmazon.co.jp創業社長が語る現代ビジネス』
ハゲを強みにしたビジネスマンたちにインタビューを行っているNOHAIRS。
薄毛に悩まず振り切ったビジネスマンからは、人生だけでなく仕事においても学ぶところが多い。
コロナ禍という危機において、そんな彼らと手を組み有益な情報を発信していく新たな取り組み、『NOHAIRSセミナー』をスタートした。
前回のLUSH Japan安田雅彦氏に引き続き、今回は7月6日に『プラットフォーム戦略』というテーマでAmazon.co.jp創業社長である長谷川純一氏をお招きしてウェブセミナーを行った。
近年、アメリカの西海岸にある世界的大企業の中で『GAFA(ガーファ)』と呼ばれる企業が市場を賑わせている。
皆さんも一度は聞いたことがあるだろう「Google」「Amazon」「Facebook」「Apple」の4社の頭文字を取った呼称で、事業を通じて蓄積したデータをもとに、サービスを拡大する特徴を持っている。
このGAFAが世界に台頭して以降、『プラットフォーム』というビジネスモデルに注目が集まっている。
今回は米Amazonがプラットフォームへの転身を進めていたちょうど同じ頃、日本法人の社長としてAmazonの日本上陸に携われた長谷川純一氏に『プラットフォーム』についてお話をしていただいた。
長谷川純一氏プロフィール

1983年東京工業大学工学部制御工学科卒業し、ニチメン(現・双日)に入社。
1985年に人工知能やコンピュータグラフィックス(CG)開発で知られるアメリカ・シンボリックス社の日本シンボリックスに出向し立ち上げに関与。
1987年、国際電気通信基盤技術研究所を経て、1991年マサチューセッツ工科大学(経営学)修士課程(MBA)を終了した。(Wikipediaより)
2000年にAmazon.co.jpの創業社長に就任。
現在は株式会社ベイシス・テクノロジーの代表取締役を勤めながら、法政ビジネススクールの客員教授をしている。
今回のセミナーを受け『プラットフォーム』とは何なのか。それをどの様に世界を台頭する企業達は戦略として用いてきたのか。
その内容を一部、長谷川氏の言葉を借りて記載していく。
プラットフォームとは何か

まず最初に今回のテーマである『プラットフォーム』という言葉について説明します。
・プラットフォームとは
何らかの価値の「つくり手」と「使い手」を直接つなぎ、二者間の交流を促進させ、その交流から様々なネットワーク効果を生み出す機能を提供しているビジネスモデルのことを指します。
私たちにとって身近な
・Amazon
・Instagram
・Apple
など、いわゆるSNSと呼ばれるサービスはプラットフォームにあたります。
成功したプラットフォームは利用ユーザーもほぼ全世界、そのユーザ獲得数も億単位を超えるものも少なくありません。
プラットフォームを理解する上で、『二面市場』と『ネットワーク効果』の2つのキーワードを紹介しましょう。
1.二面市場
これはプラットフォームの参加者が二者存在するモデルを言います。
ほとんどの場合、その二者とは〈つくり手(売り手)〉と〈使い手(買い手)〉に分かれます。
Airbnbを例にとって説明しましょう。
〈Airbnbの二面市場〉

つくり手:空き部屋を貸すホスト
使い手:空き部屋を利用するゲスト
Airbnbがホストとゲストの二者の市場として機能しています。
プラットフォームはこの二者の価値の交流を生むことが重要です。
価値に魅力があり、交流が促進されると、ホストとゲストの間で相乗効果が生まれ、そのプラットフォームは大きく拡大していきます。
ゲストにとって最も重要な価値とは「空き部屋のリスト」です。
ホストにとっては「空き部屋を借りてくれるゲスト」です。
このホストとゲストそれぞれにとっての価値は何なのかを理解した上で、価値の交流をどのように推進させるかを上手く設計することで、プラットフォームを成長させることができるのです。
2.ネットワーク効果
ホストとゲストの相乗効果のことを「ネットワーク効果」と言います。ネットワーク効果は「成長のストーリー」があると、それに沿ってプラットフォームの規模が指数関数的にスケールしていきます。
例えば、Amazonの成長のストーリーは次のようなものです。

品揃え&利便性が良い
↓
圧倒的な顧客体験をもたらす
↓
トラフィック(取引数)が増える
↓
トラフィックに惹かれて売り手が増える
↓
売り手が増えると品揃えが増す
↓
と、同時に成長(Growth)することで、規模の経済が働き低価格化が実現できる
↓
顧客体験がさらに向上する
↓
といったように、雪だるま式に成長を続け、指数関数的にプラットフォームがスケールしていきます。
成功しているプラットフォームは、二面市場からスタートし多面市場へ市場を拡大させています。

Amazonの場合は、店 (Stores)からスタートし、Amazon Music、Prime Video、Kindle Store、… と、プラットフォームを次々と拡大し、その地位をより強固なものにしてきました。
プラットフォームはどうやって作るのか

〈ポイント〉
- 魅力溢れる価値を生み、つくり手と使い手の両者を誘引する仕組みをつくる。
- 二面市場の交流を促すためのツールを用意する
- データの蓄積をし、アルゴリズムから二つの市場のマッチングの質を上げる
『鶏が先か、卵か先か』問題
プラットフォームをつくる上で考えなければいけないのは、二面市場における『つくり手』と『使い手』どちらを先に獲得するべきなのかということです。
つくり手がいないと使い手は増えず、また使い手がいないとつくり手は増えません。
ちょうど、ゴーストタウンに人をどうやって呼び込むか、と同じ問題です。
その問題に対してどの様にアプリローチすればよいのか、事例を出しながらお話ししていきます。
〈すでに獲得済みの消費者を活用したAmazon〉

売り手にとってAmazonの最大の価値は『膨大な購買層へのリーチ』です。
なのでその価値を売り手に訴求することで、Amazonはプラットフォームへと転身していきました。
〈質の高いアプリケーションの獲得を優先したAndroid〉

Androidが、開発者とユーザーの二面市場でプラットフォームになるためには、ユーザにとって魅力的なアプリが多いことが最大の価値になります。
なのでその価値を実現させるために、まず優先すべきはアプリ開発者の獲得です。
そのためにAndroidは開発者向けに多額の賞金を用意してアプリケーションのコンテストを開催しました。
これを契機として、多くの開発者の獲得と、多くの魅力的なアプリケーションを価値として提供するプラットフォームを作り上げることができました。
このように、『鶏が先卵が先か問題』を解決する一つの方法は、二面市場のうち、ネットワーク効果を産みやすい方の市場にとって『重要な価値』を先に開拓することです。
プラットフォームとは二つ以上の市場を繋げてシナジーを生みだすビジネスモデルだった
今回の長谷川氏のセミナーで
・そもそもプラットフォームとは何か?
・どうやって作るのか?
という基本的な部分から、その構造までお話をしていただいた。
今まで表面的にしか捉えていなかった『プラットフォームビジネス』を構造的に見ていくことで、今成功しているビジネスとその要因を見つけることに繋がると知った。
第3回NOHAIRSセミナー開催のお知らせ
今回に引き続き、長谷川氏に講師に迎え、『Amazon立ち上げの秘話』というテーマでお話ししていただく。
【詳細】
テーマ:『Amazon.co.jpの立ち上げ秘話』
日程:8月8日(土)
時間:19:30~21:00
場所:Zoom
参加費:無料
【当日スケジュール】
19:20~Zoom開場
19:30~セミナー開始
20:30~質疑応答
21:00 完全終了
ご興味のある方は下記フォームから申請をお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSc8LGxJJMsbI6l73QBUJcw-ZXc8QMVBxj_rOAqBxDmAuIkCBQ/viewform