
若き薄毛くん必見! 就活は? 彼女は薄毛が嫌い? 薄毛と戦ってきた猛者たちが、お悩み全てお答えします
「まだ10代、20代なのに、最近髪の毛薄いねって人に言われた」
「親も、そのまた親も薄毛。うちは代々薄いからしょうがないか……」
「これからずっと薄毛だなんてどうしよう、就活もあるし、彼女だって作りたいのに!」
若い頃からずっと薄毛と戦ってきた先輩たちに、胸の内を明かそうと、
勇気ある若者がやってきた。
果たして彼の悩みに、ベテランハゲたちはどう答えるのだろうか。
人知れず、同じお悩みを抱えているそこのあなたも、
ぜひ立ち止まって、読んでほしい。
悩める若者を救うべく駆けつけた、猛者たちの薄毛遍歴

高山 NOHAIRSには「若くして薄毛になったけどこれからどうしたらいいのか迷っている」「坊主やスキンヘッドにしたいが、就活もあり考え中」「剃ることを反対されている」などのお悩みが寄せられています。
本日は若きお悩みさんと、長年薄毛に向き合ってきた方々をお迎えして、熱く語っていただければと思います。
まずは自己紹介をお願いします。

山本 23歳の大学生です。昔からおでこが広かったんですけど、最近友達に「そろそろヤバいぞ」と言われるようになって、いっそのこと坊主にしようか悩んでいます。段階的に髪を短くしていこうと思って最近切ったんですが、会う人みんなに「似合ってないぞ」って言われていて、坊主にするのもどうなのかなと思っています。そんな経緯でNOHAIRSさんへ連絡させていただきました。
高山 山本さんは就活も控えているんですよね。「坊主やスキンヘッドは大丈夫かな?」みたいな不安もあるんじゃないですか?
山本 そうですね。印象が悪くなるんじゃないかとか、ちょっと不安でした。あとは「剃ったときの周りの反応」についても伺ってみたいです。皆さんに背中を押してもらいたいです!
<薄毛と戦ってきた猛者たち>

宮本さん
ハゲの自覚をしたのは25歳ごろ。スキンヘッド歴8年の47歳
ーーー

吉田さん
「NOHAIRS」をきっかけにスキンヘッドにした63歳。この髪型にして約2年
ーーー

吉田りょうさん
25歳。スキンヘッド歴3か月
ーーー

大向さん
20代前半から薄毛が始まる。段階的に短くして3〜4年前にスキンヘッドに
ーーー

島さん
35歳。2021年末にスキンヘッドになった新米
ーーー

佐田さん
坊主から段階的にスキンヘッドに
ーーー

木村さん
寺の住職。仕事柄剃っているがもともとM字ハゲ。かつらを作った経験あり
ーーー

小山さん
38歳。32~36歳までスキンヘッド。職場の事情で今は坊主に。
ーーー

水野さん
スキンヘッドに抵抗があった中、坊主を経てスキンヘッドに
ーーー
剃る前・剃った後、どう感じた? 周りの反応は?
山本 皆さんがスキンヘッドにされたきっかけはなんでしたか?周りはどういう反応をするのかも気になります。
吉田 僕は段階を踏んで、5mm→3mm→1mmと短くしていって会社を辞めるタイミングでスキンヘッドにしました。500円玉ぐらいの円形脱毛症があったんですが、そこ以外はハゲてなかったんです。だから周りも薄毛の印象がなかったみたいだったので驚かれましたが、「こっちの方が似合うね」って声の方が最近は多くなりました。家族には反対されるかと思いましたが、そんなことはなかったです。
島 ずっと薄毛に悩んでいたんですが、「NOHAIRS」の人たちみたいに剃ってみたいという想いがずっとあったんです。「自分らしくいるために髪を剃らせてくれ」と去年の10月くらいからずっと妻に話していましたが、スキンヘッドはめちゃくちゃ反対されました。「まだ大丈夫じゃない?」と言われましたが年末に剃ってみました、妻は未だに「うーん」と言ってますが、子どもたちはつるつるの頭をぺちぺちしながら「じょりじょりして気持ちいいね」と言ってくれます。友人たちにも驚かれましたけど「やっちゃいました!」って言うと笑ってくれますよ。
小山 僕も家族から「やめてくれ」と言われましたが、剃り続けていたらそのうち何も言わなくなりました。スキンヘッドは人から覚えてもらいやすいんですよ。キャッチーというか。「スキンヘッドでメガネかけてる人」と言えば僕のことだと覚えてもらえる。そういうメリットを感じています。
吉田りょう 僕も25歳だと同世代でスキンヘッドの人は滅多にいないので、だからこそ覚えてもらいやすいですね。ただ、それなりにスキンヘッドに見慣れてもらう時間を取る必要ってあると思うんです。すぐにコミュニケーションを取ろうとすると、引いてしまう人もいるので、そういうところは意識した方が良いですね。
高山 私は高校時代、進学校に通っていたんですけど金髪だったんです。当時は結構浮いていて怖がられてたみたいなんですよ。でもそのころの友達とは今でも仲が良いので、見た目にも関わらず接してくれた人たちだったかなって思ってます。一番大切なことは自分が何を大事にしたいのか、自分の幸せや喜びとかがどこにあるのかですね。周りを気にしているとそこがわからなくなってくるので、そのアンテナは常に張っておく。もしスキンヘッドにするなら、そのことに対して多少の偏見はあると思うので、挨拶とかマナーとか、人として大事なことをきちんとしていたら認めてくれる人はたくさん現れると思います。
スキンヘッドがもたらした、爽快な自己表現
高山 山本さんは、とりあえず今は坊主にしたいんですよね?
山本 そうですね。徐々に短くしていくのを考えています。剃った後は、晴れ晴れとした気分になるんでしょうか。「やっと悩みから解放された」みたいな。
吉田りょう めちゃくちゃする。
小山 たぶん達成感があると思う。
高山 水野さん、どうでしょう。最近剃られたので。
水野 実はスキンヘッド自体には抵抗がありました。5mm、3mmはしょっちゅうやってたんです。でもスキンヘッドは全然違う感じでした。すごく気持ちよかったです。これは剃ってみないとわからないかもしれないですね。
山本 皆さんおっしゃいますよね。1mmのときとスキンヘッドは傍から見たら変わらないかもしれないけど、本人は全然違うって。
水野 すごくそれは感じましたね。世界が変わるような感じですね。
佐田 皆さんが言っていたように気分は晴れ晴れして開放感に満ちたのは確かです。自分でも腹をくくっていたので、似合うか似合わないかは周りにどう見られても構わないと思っていたし、先輩にもスキンヘッドの人がいたので心強かった。数年後に髪があったときの自分を見た時に違和感があるとか、昔からの友達が「髪がある方が違和感がある」と言うときが来ると思います。
宮本 僕はかなりのポジティブハゲなんです。30代の10年間は坊主頭で、スキンヘッドにした次の日会社で誰もその変化に気が付かなかったんですよ。周りの人って自分が思っているよりは全然自分のことは気にしてないんだなと思いました。だったらスキンヘッドを楽しんだ方がいいんじゃないかと、考えがガラッと変わりました。僕にとってはスキンヘッドは一種のスタイルで、「自分をどう見せていくか」が重要だったんです。
山本 自分を表現する一つの方法として、スキンヘッドを選ぶのもありですね。
「坊主にしたら別れる」と彼女に言われた! さあどうする?
山本 友人に「似合ってない」と言われた話はしましたが、実は彼女からも「短いままなら別れる。性的魅力が半減してるよ」と言われてしまったんです。
高山 それは悩みますね。
大向 もう少し短くしたらダメなんですかね(※山本さんはおでこが見えるぐらいの短かさ)。小山さんくらいの坊主に。そっちの方が似合いそうな気がしますけど。
山本 今こういう髪型なのには訳があって、友人に「ハゲ」ってからかわれたのが嫌で急いで髪を切ろうと思って千円カットに行ったんですよ。そこで「坊主にしてください」と言ったら「お客さん、坊主よりこの髪型のほうがM字ハゲ隠せますよ」と言われてこの髪型になっています。だから自分もこの髪型に納得はしてないんです。
吉田 理髪店って、隠そうとしますよね。僕も500円ハゲができたときに行くと「隠せますからこうしましょうね」と言われ、「いや、剃ってしまいたんだけど」と相談したら「お客さん、剃ると老けますよ」って言われたんです。60のおっちゃんに「老けますよ」もないわと思って聞いてたんですけど(笑)。結局それは散髪屋の策略と言うか、「私はこれを隠す技術ありますからここに通い続けてください」という雰囲気をすごく感じたので、それなら自分でやっちゃおうってことで剃りました。もうちょっと短くした方が、山本さんは似合うような気がするな。でも彼女が・・・って言われると僕もなんとも言えないんですよね。きっと見慣れるかどうかだと思うんですけどね。
高山 おしゃれに振り切った方がいいと思うんですよね。
大向 隠すより見せるくらいの方がおしゃれですよね。
高山 あとは服装と小物と、美容とか、そっちに舵を切った方がいいと思う。若くて坊主だと野球部みたいなイメージを引きずってる人も多いから。今はパリコレモデルが坊主にしていたりと割とおしゃれなスタイルなので、ファッションにこだわったら、めちゃくちゃスタイリッシュになると思います。私の知り合いのファッション関係のプレスやってる方も坊主なんですけど、めちゃくちゃおしゃれで格好良いんですよね。坊主にして服装が適当だとイモっぽくなるので、そこをこだわる。でも彼女さんについてはわからないです。なんとも言えないですね。
小山 「それ以上短くしたら、剃ったら、別れる」っていう彼女も哀しいですよね。
山本 そうなんですよね(苦笑)
小山 「え、それなの? 理由」みたいな。
木村 彼女に「一回剃ってみて自分を試したい」と伝えてみるのはどうですか?
山本 そうですね。奥さんに反対された方もいらしたということですけど、今でも反対されてますか?それとも諦めたのでしょうか?
島 今でも反対されてます。
一同 (笑)
島 剃る前は妻からも周りの人たちからも「まだ大丈夫だよ」と言ってくれていたんですけど、僕的にはその「まだ」が嫌で。鏡を見て自分のテンションが下がるのが嫌で。セットをしても「ハゲてるやん」ってなるのが嫌で。「自分らしくできないんだ」って、10月くらいから嫁にずっと交渉したんです。嫁は折れたって感じです。いまだに「慣れない」って言われるけど、慣れもあると思うので。その辺は「剃らせてくれ」的に言ってみてもいいと思います。
高山 ガチで一回話してみてもいいかもしれませんね。
山本 「別れる」と言われたときに、嫌になって通話を切っちゃったんですよ。
高山 そうですよね。
(一同うなずく)
小山 彼女さんに「短い髪型が嫌い」って言われちゃったら、その子は山本さんのこと本当に好きなのかな?って個人的には思っちゃいますけどね。
山本 そうですね。
高山 お付き合いしていく上で、どういうことをお互い大事にしていきたいかがズレているようだったら、髪型に限らず擦り合わせていった方がいいと思います。お付き合いは続けたいんですよね?
山本 そうですね。もし擦り合わせをしてダメだったら、別れることになるのかなと思います。
薄毛学生のベストな就活プランを考える
高山 山本さんはこれから就活が始まります。就活のときには髪を短くして臨んだ方がいいのかどうかも悩まれているそうです。
木村 昔の武将は「これはだめだな」って思ったりすると一旦ストップして、それから勝ち目を考えて戦いました。だから一度、会社なり彼女なりを射止めてから坊主にするのも一つの手なんじゃないかなと。今坊主にするんじゃなくてね。入社したらこっちのものだから何したって構わないわけだし。
吉田 僕はこういう集まりでいつも言うんですが、髪型とは「見慣れ」ですよね。慣れているか慣れていないか。髪があるのに急に剃るとその時は「え、どうしたの?」って言われると思うけど、1年もすれば元の髪の毛があった状態なんて誰も覚えてない。誰も話題にしなくなると思います。無責任には言えないですけど、スキンヘッドが禁止されていないようなら「やっちゃえば?」と思います。もし山本さんがスキンヘッドで面接に行って合格すれば、そこの職場の人たちは以前の髪の毛がある状態を知らないじゃないですか。就職とか転職する時に剃ったら、スキンヘッドの顔がその職場ではデフォルトになるので、良い機会かなと思います。
吉田りょう 僕は就活に関してはスキンヘッドにすることによって悪い影響はあっても、良い影響はあまりないと思うんですね。そんなに急がなくてもいいんじゃないかと思います。もしスキンヘッドで面接を受けたら、先方の会社の人は「この子はスキンヘッドなんだ」という印象から入るから、あまりメリットにはならないと思います。薄毛だから印象が悪いということはないと思うし、面接官はそこは見ていないので、就活は見た目がニュートラルなところで勝負した方がいいんじゃないでしょうか。面接の中で「何か質問ありますか?」と訊かれたら、髪型に関して気になるなら尋ねるくらいにしておいた方がうまくいくと思います。
島 初対面の方には驚かれますが覚えてもらいやすくなるので、就活でもメリットはあるんじゃないでしょうか。例えば身体的な影響のためにスキンヘッドにしている方もいらっしゃいますし、そういうところを突っ込んでくる企業は今はあまりないと思います。僕の周りでもあまり聞かないので、気にせず自分らしくいられる方法で行く方がいいと思います。僕は接客業をしていてお客さんに驚かれることもありますけど、むしろプラスになるところが大きいと思います。
高山 外資系企業の場合は「髪型がスキンヘッドだからって、それが何ですか?」ってトーンです。希望している業種や企業にもよると思いますけど、ガチガチの日本企業だとスキンへッドは一般的ではないので、確かに驚かれるとは思います。
大向 サラリーマンは法人向けに営業をしているので、僕がかなり短くしたときにちょっと気にするお客さんもいらっしゃいました。だから就活の段階で安易に坊主にする必要はないは思います。自分自身が坊主にすることをなんとも思っていなくても、結局判断するのは相手なので嫌がられたらおしまいです。せっかく行きたいと思っている会社に、そのことではねられるのももったいないですし。もちろんそこで判断する会社もどうかとは思いますが、自分から道を狭める必要もないと思いますね。
小山 就活となると、組織の企業風土の話が先程出ましたけど、ある程度は従わざるを得ないところがあります。僕は福祉の仕事をしていてスキンヘッドはNGです。「人によっては恐怖感を覚えるかもしれないから、坊主までにしてください」と言われています。だから就活の時点では、吉田りょうさんがおっしゃっていたように普通の髪型か、やるとしたら坊主までかなと。スキンヘッドにしたいなら入社して、確認してからが一番安全に進められますね。
高山 就活はいつからですか?
山本 始まりつつはあるんですけど、本選考は2月中旬くらいからですね。
高山 もうすぐですね。頑張ってください。ちなみに何系の仕事を目指してますか?
山本 メーカーです。職種は人事の人と話して決めるみたいなんです。営業になる可能性もあります。説明会のときに営業の方に「スキンヘッドでも大丈夫ですか?」と質問したら「大丈夫です」と言われました。
一同 ほぉ。
山本 就活の段階ではちょっと怖いんで伸ばしておいて、入社の段階で剃る方向で行こうかと考えています。
高山 良いと思います!
一同 拍手
山本 頑張ります!今日は皆さん、ありがとうございました!今後の方針も決まったので、すごく助かりました。
高山 山本さんのように薄毛に悩んでいる20代前半の方はかなり多いです。もちろん坊主やスキンヘッドにする以外の選択肢もあると思いますが、何かしらの後押しになるような存在に我々がなれたらと思っています。本日ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
どのようなスタイルが自分らしくあるれるのか? それは髪型においても同じこと。
坊主にする、しないも人に流されないのが一番だけど、大事な人にはきちんと伝えてみよう。
そして自分が足を踏み出そうとしている世界がどんなことを必要としているのかも、ちょっとだけ考えてから前に進んではどうだろうか。
合わせるところは合わせて、自分を表現することは怠らずに。あくまでも柔軟に、しかしブレずに生きていけば、おのずと道は開けてくる。