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「20代の頃より、55歳の今が一番元気」仲間と一緒に世界中で充実させる365日

 

「20代の頃より、55歳の今が一番元気」。

そう語ってくれたのは大手電機メーカー火力・地熱発電部門)で働く大山辰雄さん。

彼は年間のほとんどを海外に赴任しており、世界中の火力・地熱発電の一役を担っている。

そう聞くと毎日がとても慌ただしいのではないかと思うが、プライベートも発電機のように世界中でフル稼働。

スキンヘッドになったきっかけや、たくさんの仲間に囲まれ充実したプライベートのお話を伺った。

 

アメリカ人は薄くなったら即スキンヘッド

―世界中でお仕事をされていると伺いましたが、現在はどちらの国で働かれているんですか?

2019年末まではアメリカで1年半ほど働いていました。
2020年の今年からは全世界担当になって、先週は、アメリカとエルサルバドルに行っていました。

今までもフランスやシンガポールに駐在していたこともあり、仕事で訪れた国は110ヶ国ぐらいになりますね。

かれこれ30年ぐらいは海外と日本を行き来していて、日本にいるのはここ数年だと年間で2ヶ月ぐらいです。

 

―海外で生活してみて、それまで抱いていた海外のイメージが変化したことはありますか?

日本で暮らしていると、日本は世界の中でも最先端の国で、街も近代的で綺麗だと思いがちだと思うんですけど、意外とそうでもないんですよ。

中東やオマーンの方が道も広くて、電信柱もなかったりするから、外観がきれいですね。
日本の方がごちゃごちゃしてるなって感じます。

 

―アメリカの方が日本よりもスキンヘッドが自然に受け入れられているようなイメージがありますが・・・?

そうですね。日本よりはスキンヘッド人口が多いかもしれません。アメリカで一緒に働いてた42歳のアメリカ人もツルツルでした。

アメリカ人は薄くなるとすぐにスキンヘッドにするんですよ。


スキンヘッドのアメリカ人が身近にいることで抵抗感も薄くなったのと、前々からスキンヘッドにしたいと思っていたので、2019年8月に自分もスキンヘッドにしました。

それまでは白髪まじりのスポーツ刈りにしてたんですけど、白髪を染めるのも面倒だったし、思い切ってやっちゃいました。

アメリカの女性からも「こっちの方がいいね」って言ってもらえましたよ。

 

赴任先でも地元でも、いつでも充実したプライベート

趣味はありますか?

たくさんありますよ。

まずはソフトボールですね。4チームに所属して30年ぐらいやってます。

ひとつは東京都でベスト4に入ったこともある強いチームなんですよ。
日本に居られるときは週末は練習や試合をしています。

ゴルフもしますね。海外でプロアマ戦に出たこともあるんですよ。
インドネシアのプロアマ戦で、まぐれとHandicapもあって260人中26位になったことがありました。

他にも日曜大工が好きで、設計図から自分で書いて昔にちょっとした家具を作ったことがあります。今はやっていませんが・・・。

半纏半纏をまとう大山さん


海外赴任で忙しいけど、地元の行事にも参加してます。

町内会の役員もしてるし、お祭りや正月にお神輿を担いだり、消防団にも参加してるんですよ。

救命救急指導員の資格も持ってるから、ボランティアでデパートや学校で一般の人へ教えたりもしてます。

 

アメリカでのあだ名は『Harley(ハーレー)』

Harley Davidson好きで、アメリカと日本に1台ずつ持ってます。車体にもこだわりたくて、お金もかけました。

バイクに乗るのが好きで、昔はレースに出たりもしていました。

ただ若い頃はレーサーの性分というか、前にバイクが走ってると追い抜かないと気が済まなかったんですよ(笑)

そこでゆっくり走っても『絵になる』Harleyに乗り始めました。前みたいに飛ばさなくても、重厚感があって十分気分がいいんですよ。

ハーレーに乗り始めてから100人ぐらいのハーレー仲間ができたんです。

その繋がりで、憧れの矢沢永吉さんの東京ドーム公演のオープニングで、ハーレー乗りの一人として同じ舞台に立つことができたんです。感激でしたね!

日本で所有しているHarley Davidson


アメリカでのハーレーの思い出は、フロリダ州のKey WestにHaleyで走ったことですね。これは37年来の夢でした。それがこの前、叶ったんです。37年かけて走破しました。

もう一つの夢はルート66を走破することです。

シカゴからロサンゼルスまでのルートが3,400kmぐらいあるんですけど、Harleyで走るのが長年の夢です。いつか制覇したいと思っています。

それぐらい好きだからアメリカでのあだ名は『Harley(ハーレー)』なんです。名刺にも『Harley』って入れてます(笑)

 

20代のときよりも、今が一番元気

―世界中で働きながら趣味もとても充実されていますね。自然とそうなったんでしょうか?

趣味はどんどん増えていきましたね。興味を持ったらすぐに、チャレンジしてそれが長く続いてるんです。

これでも昔は家でゆっくりしてたくて、日曜日の夕方はサザエさんを観ないと気が済まなかったんです(笑)
それが28歳ぐらいのときですかね。今振り返るとそのときは毎日すごく疲れてました。

でも今は仕事も順調だし、子どもも大きくなったから心配事が少なくなったのか、とても元気です。

よく「仕事をバリバリとしてると定年後に気が抜けちゃう」なんて言われているでしょ?

会社の研修で講師の人から「会社以外の人との繋がりはどれぐらいありますか?」って問いかけがあったんです。

現役のときから会社外での繋がりを作っていないと、定年後に寂しくなっちゃうよっていう啓発だったんですけど、自分に関してはそういう心配はまったくないな、と思っています。

地元の人ともソフトボールチームや町内会の活動をずっと一緒にやってきてるし、元々『人』がとても好きなんです。

SNS上の繋がりはあったけど、会ったことのなかったカナダ人やアメリカ人が日本へ遊びに来たときも、滞在中の世話をしたりしましたね。

それが縁で、カナダに仕事に行ったときに会いに行きました。

他にも日本へ遊びに来たアメリカ人を世話して、メモ書きで彼がフロリダの住所を教えてくれてたんです。

それを大事にとっておいて、仕事でフロリダに行ったときに訪ねていきました。二人ともとても喜んでくれて、僕も嬉しかったですね。

そういう人と人との繋がりが好きなので、大切にしています。

 

 

―好奇心旺盛で、興味を持ったら何にでもチャレンジする大山さん。
ご自身のアクティブさはもとより、優しい笑顔と柔らかな口調が魅力的だった。

その魅力に惹かれて集まったたくさんの人たちの中で、朗らかな笑顔を見せる彼の姿が自然と目に浮かぶのだった。

 

 

モデル:大山辰雄 電機メーカー勤務 / カメラマン:長谷川さや / インタビュアー:南はるな / 編集構成:東ゆか

 

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