
誰も気にしないすっぴんと同じ
ひときわ目立つピンクのヒゲを蓄えた、べっちさん。
ライブでも人前に立ち、日頃から見られる機会は多いと思うが、そんな彼の見た目の気遣いやこだわりはなんなのだろうか。
—なぜNOHAIRSに参加しようと思いましたか?
パッと見ただけでも趣旨が手に取るようにわかるメディアだったので、「これは僕しかいないでしょう!」という感じでした(笑)
今日お会いして、全員若い女性でやられているメディアと知って驚きました。
「ぜひぜひ!」と食い気味でオファーの返事をしました。
それまでこのメディアのことは知らなかったんですが、オファーをもらった時は嬉しかったです。
—NOHAIRSの企画を聞いた時は、正直どう思いましたか?
僕はハゲに関して、まったく気にしてないですね。最近だと逆に帽子とかをかぶる方が抵抗あります(笑)
—髭がとても印象的ですね。普段ファッションのこだわりはありますか?
特にないですが、スーツは好きです。アクセサリーも好きなものをつけます。
髭は一度ブリーチして染めています。ライブ前に定期的に染め直しています。
ファッション含め、好きなことをやって生きようと決めています。
実は僕、両手じゃ収まり切らないくらい色々な仕事をやってきています。ギタリストだけでなく冬はスキーの先生をしたり。
なんでもいいから好きなことして生きていきたくて、前はサラリーマンもやっていましたが辞めちゃいました。

—スキンケアのこだわりはありますか?
よく言われるんですがDaveで洗っているだけです。
ちなみにシャンプーも使ってないです。洗顔オンリーです。
だってどこからが頭皮かわからないですもんね(笑)
—かっこいいと思う人、憧れの人はいますか?
ゲームのキャラクター、FINAL FANTASY VIIに登場するタークスの一員「ルード」が好きです。
昔、コミケに行った時に、スーツを着ていったら、ルードのコスプレだと思われて写真を撮られたことがあったんです。
コスプレをしているつもりは全く無かったのですが(笑)とても嬉しかったです!
—ご自身の魅力の原因は何だと思いますか?
髪は失ったけど、得るものは大きかったです。
怖く見られないような努力をしたこと。
もともとNOHAIRになってからヘビメタバンドでハードな演出をしていたこともあって、相手に「怖い」と思われがちでした。
それが自分自身とても嫌で、どうやったら怖く見えないか、表情や態度を研究しました。
ハゲてなかったらこうはなってなかったですね。今の人柄を手に入れられたから、逆にハゲてよかった。ハゲた自分に感謝しています。

—NOHAIRSを通して伝えたいことはありますか?
「気にしているのは自分。誰も見ていない。」ということです。
地元にいた時は周りの目を気にして帽子をかぶっていました。でも、東京に出てきて帽子を脱いだ時、だれも何も反応するような人がいなかった。
「あいつハゲだ」と大声でいう奴なんていなかった。
僕の妻は「近くのコンビニに行くのにすっぴんじゃあ行けない」と言うけれど、そんなのも誰も気にしていないんです。
むしろ髭を赤く染めている方が目立ちますよ(笑)
全部自分。
自分が気にしているだけで、周りはそんなに気にしていないんだって気づいた時の衝撃はすごかったです。「いままでの悩みは何だったんだ!」ってね。
しかし、気になる気持ちも、ものすごくよくわかります。
実際、僕も気になって隠していましたから。
「試してみてください」としか言えないけれども、いったん振り切るとびっくりするくらい変われる、と僕は思います。
—オファーを快諾してくださった時から、いろんなことにチャレンジする方だと感じた。
そして人の痛みがわかる深い愛情をもった方だとも思った。
べっちさんの笑顔の奥には彼のしてきた努力が垣間見える。
NOHAIRのことに限らず、語っていただいた姿勢を大事にしていきたいものだ。
モデル:べっち ギタリスト / カメラマン:長谷川さや / インタビュアー:ぬかたちひろ
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