
本質同士でつながっていく社会をー株式会社ワンオーの目指すもの
採用は企業の哲学を構成する一つの要素、と言っても過言ではない。
スキンヘッドが禁止されている企業が多い中で、髪型にとらわれない採用を行っている企業を紹介するシリーズ第一弾。
今回はグローバルにファッションPR事業を展開する株式会社ワンオーへお邪魔した。
スキンヘッドの社員・久保田朋和さんは、今年で入社10年目。会社のフロントに立つ営業担当だ。
代表取締役・松井智則さんは彼の何を見込んで採用し、どんな期待を寄せているのか。また、採用の観点からも垣間見られる株式会社ワンオーの企業哲学についてお伝えする。
ひとつのブランドと深く関わることで、取り巻くコミュニティがどんどん拡大していく
ファッションPR事業を行う企業の中でもワンオーが誇っていることは、扱うブランドの多さだ。数あるファッションブランドの中から、一つのジャンルに特価する方がより事業を展開させやすいのではないかという気もするが、多くのブランドを扱うことの強みを久保田さんはこう話す。
「グローバルなメーカーから、個人でやっているブランドまで扱っています。扱うブランドが幅広ければ広いほど、ワンオーに集まる人の幅が広がります。そうすることでマーケティングに必要な情報も集約されるんです。

松井が事業を立ち上げたのは、ファッションのPR文化がちょうど根づき始めた時期でした。新しいブランドも数多く誕生していた時代で、PRのノウハウを通じて業界内のコミュニケーションを広げていくことができました。そういうことでブランド側にメリットも生まれたんです」(久保田)
久保田さんは今年で入社10年目。前職はファッションブラントに所属しており、ワンオーへの転職を機にスキンヘッドにしたそうだ。
「19歳ぐらいの時から後頭部が薄くなりはじめて、20代後半は寝起きの時の抜け毛を気にしていました。増毛や育毛っていうことも気にしてましたが、『ハゲててもかっこいい人もいるし!』と思ってスキンヘッドにしました」(久保田)

「スキンヘッドは就職に有利ではない」そんな常識がある中、久保田さんのスキンヘッドは代表取締役・松井さんにこのように映ったという。
「ハゲ」というコンプレックスがプラスに生み出すもの
「もともとファッション関係者にはコンプレックスを持っている人が多いんです。自信がないからお洒落をするっていう発想ですね。
彼は自分がハゲていることにコンプレックスがあって、洋服が好き。そういうのがガッツになるだろうと思って採用しました。
実際、彼はPR業務の経験値がない中での入社だったわけですが、雑用から初めて何度も怒られながら成長してくれました。
デザイナーさんとうまくコミュニケーションを取れるのが彼の強みですね」(松井)
幅色いメンバーこそが、幅広いファッションと関わることができる
ファッション業界だからこそ「ハゲ」が認められているとは限らず、久保田さんは「もし他のPR会社だったら入社できないです」と話す。また、女性社員の比率が圧倒的に高いPR業界の中で、ワンオーの男女比率は半々と業界でも稀有な存在だ。
そんな社員構成について、松井さんはこう話す。
「たくさんのブランドを扱うというこということは、ブランドの数だけ『伝えたいこと』『届けたい人』があるということ。扱うものが多様性にあふれているので、扱う側も多様性のあるメンバー構成が望ましいと思っています。だから外見や性別にはこだわっていません。ただしファッションを扱う企業なので、おしゃれではいてほしいなと思いますね」(松井)

コミュニケーションは相手の本質を知ることから
ワンオーの社員は現在40人程度。少数精鋭のメンバーが世界中のブランドとつながっていく秘訣はなんだろうか。
「コミュニケーションですね。ファッションブランドのコンセプトには、根底に生き方への思想があるんです。それがブランドの本質だと思うんですが、僕たちはファッションが好きという大前提があるので、そういう本質を理解しやすいんです。相手を理解してこちらができることを提案する。コミュニケーションの基本かつ、もっとも大切な部分ですよね」(松井)
「提案ということでいうと、ワンオーが今まで培ってきたたくさんのチャンネルがあるわけです。そうするとその分ブランドに提案できる選択肢も広がるんですね。提案もしやすいしブランド側の選択肢も増えるのでとても喜ばれます」(久保田)
「相手が何者かを知って、世の中に広める」その手法は近年、ファッションの分野を飛び出し、松井さんは経済産業省のクール・ジャパン戦略推進事業や地元岐阜県のPRや、地場産業のPRにも携わっている。
「ファッションのPR事業と、国や地域、地場産業のPRの根底は同じです。伝えたい層は違っても、何を伝えてどうなりたいかを理解し、どうメディアを使っていくかを考えることに変わりはありません」(松井)

本質を理解することでつながっていく社会を作りたい
ファッションが消費者へ提案するものの根底にあるのはライフスタイルだ。しかし、個人がライフスタイルを選べる自由は先進国に限られている。それについて松井さんはこう語る。
「日本は先進国になって、暮らしやファッションをよくしたい人たちが増えました。そういう人たちとつながっていく中で、価値観もより多くの人に広めたいと思っています。僕たちの会社にはそういう使命があるんです。
暮らしにファッションを取り入れると豊かな人生になります。しかし後進国や紛争地域にはファッションやライフスタイルを考える余裕なんてない。ファッションを楽しめることは幸せなこと。それを広めることはどういう意味を持つのかを常に心に留めるよう、いつも社員には言っています」(松井)
ファッションは人生を精神的に豊かにする。 一方で物質的な豊かさを求めて発展し続けることを前提とした資本主義経済には、いつか行き止まりがあると松井さんは考える。
「毎年、企業の売上が前年比超えすることは今後難しくなって、小さな企業は全て大企業の傘下に入ることになってしまうと思います。そうすると企業の本質的なクリエイティブが危うくなると思うんです。そんな時に僕が作りたいのはクリエイティブな人たちの共同体です。物理的な場所としての村になるか、オンライン上のものかはまだ分かりませんが、そういうものが作れることが理想ですね」
ファッションで、言い換えれば本質で人と人とが繋がり合えればそこには差別がなく、あるのはグローバルな広がりだけだという。
「ハゲ社員への目線」という観点から企業の「色」を紹介する目的の本取材だったが、ワンオーの色は何色にも染まらないキャンバスの白色であった。そのキャンバスの上にファッションブランド各々が色を重ねていく。
ファッション分野に止まらない今後のワンオーの飛躍が、世界にどのような絵を描いていくかが楽しみである。
松井智則 株式会社ワンオー 代表取締役
久保田朋和 株式会社ワンオー セールスディベロッパー
インタビュー:高山芽衣 編集構成:東ゆか
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