
若ハゲになりAGA治療をしながらもポジティブな24歳の本音
Twitterを通じて連絡をくれた河口周悟さん。
ビシッと決めたスリーピースのスーツがよく似合っていた。
彼は筋肉パフォーマンスの活動をしていて人前に立つことが多く、撮られた写真を見て髪の毛が後退していることに気付いたという。
若ハゲかつ現在AGA治療中の彼。
NOHAIRS史上最年少、24歳の彼は何を伝えたいのだろうか?
ーめちゃくちゃかっこいいですね。人と会うお仕事をされてるんですか?
仕事は転職エージェントをしています。
仙台在住で、今回は全社会議が東京であるので前泊して東京に来ました。
岐阜県出身ですが、大学で上京して就職して、転勤して今は仙台にいます。
ーそれでスーツもきっちり決まっているんですね。
スーツはVainqueur(ヴァンクール)という格闘家が愛用しているお店のオーダースーツです。
社長さんがボクシングで国体に出場したときに拳を交えた仲なんです。
既製品だと背中が入らないんでオーダーしてます。

スーツはここ一番の時はラッキーカラーである青で揃えています。
ボクサーの時、青コーナーで負けたことがなかったんです。
スーツはちゃんと作る分、私服はまじで買わないんです。買ってもだいたいユニクロですね。
僕は服よりもベースの体に投資をしています。
例えば、体形が崩れている人が着る100万の服よりも、すごくピシッとしている人が着る1000円服の方がかっこよく見えると思うんです。
見た目で気をつけていることは不潔な印象を与えないようにすることですね。
髪に関しても同じで、量が少なくてもちゃんとしていれば絶対によく見える。
薄毛と筋肉とファッションって親和性がありそうですね。
ーなぜNOHAIRSに参加しようと思いましたか?
結構周りにも若ハゲの人がいて、彼らは「すごく恥ずかしい」と言っているんですね。
僕も治療はしているけど、正直、髪の毛はなかったらなかったで良いかなと思っています。
NOHAIRSにも出ていてALL OUTという同じ筋肉集団にいるしらぴょんさんもいるし、ハリウッドスターのジェイソン・ステイサムも好きで、周りにかっこいいハゲの人が多いのも影響していますね。
現在進行形で若ハゲなんですけど「だからなんだよ」と思っているので、このインタビューを見て「俺も少しでも自信持とう」と思ってくれる人がいたら良いなと思ってます。
ーなぜAGA治療をしようと思ったんですか?
治療は始めたけど、正直しなくて良いじゃんって思っていて(笑)
ただ、周りから「スキンヘッドにするのはいつでもできるからまずはちょっと抵抗しようよ」って言われたのもあって昨年の8月から始めました。
あとは、職場の人に一応スキンヘッドにしていいか聞いたら「お前の顔でスキンヘッドは怖くなるからまだちょっとやめとけ」と言われたのもありますね。
僕の家系はみんなしっかりフサフサなのに、母方のおじいちゃんだけがつるつる。
そのおじいちゃんの若い頃と僕の顔が一緒なので完全に遺伝だなと(笑)髪の毛の後退はここ2年くらいで本当に急に来ました。
ー治療を始めてから変わりましたか?
ちょっとずつ生えてはきましたね。
たまたまモニターでやらせてもらってる、安いやつなんですけどね。
ド根性のルーツ
ーお話をしていて、前向きで素直だと感じたのですが何が要因だと思いますか?
父親の影響が強いのかもしれません。
僕の父親は、基本的には優しいんですが、常々「自分で決めたことだけは絶対にやりきれ」ということだけは厳しく言われてきました。
アクションスターのブルース・リーが父親の影響もあって大好きで、彼の「Do not pray for an easy life, pray for the strength to endure a difficult one.(楽な人生を祈るのではなく、困難に耐えうる強さを求めよ)」という言葉が僕の人生のモットーになっています。
これまでの人生も逆境が多かったんですけど、そんな中でもその言葉を胸に這い上がってきた経験があるんです。
例えば、高校時代の部活でやっていたボクシング部は廃部寸前で3人しかいない県内ぶっちぎりの最弱校だったり、大学時代には右肩の靭帯の断裂や関節粉砕骨折という大怪我をして選手生命が終わりかけることがあったりもしました。
だけど自分で決めたことをしっかりやり抜くという性格もあって、最後には国体や全日本選手権で入賞するまでやり切ることができました。
元々はボクシングにも筋肉にも興味関心のないド素人で腕立て10回もできないガリガリだったんです。
高校に入学してすぐに部活動を決める頃、雨が降っていたのでピロティで活動している陸上部を見ていたら「ボクシング部見に来てくれたの?」と話しかけられてそのまま連れて行かれて重い鉄の扉をがガガッと閉められて・・・もう出られないって思いました(笑)
その時はステップとか教えてくれて、解放された!と思ったら「明日も来てね」と言われて、「絶対行かない」と思ったんですよね。
でも次の日ホームルーム終わったらボクシング部の先輩が僕の教室まで迎えに来てて(笑)
なんだかんだでその流れでボクシング部に入ってしまって、最初はキツくて後悔していました。
だけど、だんだん腹筋が割れてきたり、やることやっていたら自分が変わっていくのが楽しくなって続けちゃったんです。
「もっと自分を追い込め」、「もっと強くなる」ってのめりこんじゃって、気付いたら今みたいになってました(笑)
他にも大学で大怪我をして半年間練習どころか運動すら禁止だった時期には、栄養学やトレーニングを集中的に勉強する時期だと割り切って取り組んでました。
復帰後に就活や学業をスムーズに済ませて部活に集中できるように英語の資格を取ったり単位を集中的に取得したりしていました。
そういう経験から逆境をプラスにする力っていうのが後から付いてきたんだと思います。
ーその前向きさは仕事にも活きていそうですね。
僕は無駄にポジティブなんです。
もっとリスクを考慮しろって怒られることもありますけどね(笑)
転職エージェントとしてのメイン担当エリアが人が非常に少ないエリアなので僕の担当企業さんも人材募集が難しいんです。
だけど人が少ないからこそ、候補者の方々1人1人の人生や志向に丁寧に向き合ったマッチングに集中できると、逆にメリットとして考えています。
他にも、プライベートだと残業で帰るのが遅くなると、「今日は短時間できついトレーニングできる!」と捉えてジムに向かったり。
そういうポジティブさが髪の毛の考え方にも繋がってると思います。
あと、やっぱり自信があるのは筋トレのお陰ですね。筋トレは週5回しています。
筋トレ自体はボクシングを辞めた後、2~3年は続けています。
ー今後のビジョンはありますか?
将来の夢は、『筋肉で日本を救うこと』です。
ちょっとキャッチーな言葉なんですけど、実質的なところで言うと、もっと日本の人々のヘルスリテラシーを普及させたいと思っているんです。自己管理能力の向上ってやつですね。
人口が減少していく世の中だけど、人々の自己管理能力を高めて「そもそも病気になる人を減らす」ことで、働けない人を減らして世の中の生産性を上げていきたいと考えています。

国立社会保障・人口問題研究所という公的機関が出した「日本の将来推計人口」というレポートによると、2050年代には労働生産人口が全人口の50%を下回る、すなわち日本人の2人に1人が自身の健康問題や介護などで働けなくなると言われています。
これ、マジでやばいな、と思っているんです。
今の仕事でも、担当の企業様に採用背景を聞くと、
「部長が体壊しちゃって」
「介護の関係で従業員が辞めちゃって」
という原因が多いんです。これってもったいないと思いませんか?
筋肉、プロテインの専門家はたくさんいるけどキャリア×健康の専門家はあまりいないからその分野を極めたくて今の会社に入った経緯があります。
でも、介護や病気以外にも、若ハゲも人々が健康を考えるきっかけになるなと思っています。
例えば、食事や運動習慣や睡眠は乱れていないか、とかね。
このNOHAIRSというメディアを通じて若ハゲ懸念からの、自分の健康の振り返りからもヘルスリテラシーが上がっていくと嬉しいです。
若ハゲの事情
ー若ハゲの方は結構いるのでしょうか?
パッと浮かぶだけでも何人か悩んでる知り合いはいますね。
確かに隠す気持ちもわかるけど、だからって全てのことを後ろ向きに考えるのは違うのかなと思います。
そこではなく他の強みを伸ばしていければ少しでも自信が持てるんじゃないかなと。
ー20代の男性が思う「ハゲ」のイメージはどんなものでしょうか?
『恥ずべきもの』という印象が強いのかな、と。
でも海外に行くとハゲている方がモテるっていうじゃないですか。そんな海外詳しくないですけど(笑)
ハゲっていう言葉は一辺倒に不潔な印象が強くて、それこそハゲ散らかすって言われるような印象の人が多いから、日本ではバカにされすぎているのかなと思います。
そうではなくて、少しでもしらぴょんさんみたいな、ハゲ=男らしさの象徴とイメージできそうな人が増えていったら嬉しいですね。
ハゲのイメージが今のままだと、若くしてハゲちゃうと絶望しますよね。
「ああなっちゃうんだ・・・」ってマイナスな感情を持ちながら生きなきゃいけない。
「ハゲならハゲでもいい」という気持ちがあれば人生もっと明るく生きられるんじゃないんですかね。
ー河口さんは治療する人の気持ちもわかるし、ポジティブなのでかっこいいハゲへの先導もできますね。同年代で悩む方に対して伝えたいことは?
薄毛の僕が言うのもなんですが、薄毛の進行を止めたいんだったら生活習慣から振り返ってみるといいと思います。
まずは生活習慣を見直してビタミン、亜鉛、ミネラルが足りてるか、適度な運動ができているか、しっかり睡眠を確保しているか・・・などなど。
僕は診断に行ったら栄養や生活習慣は全く問題なく、純粋にAGAだと診断されました(笑)
せっかくなら髪が薄くなることをきっかけに健康を意識して欲しい。
自己管理の知識は、後々に必ず人生を豊かにするために生きてくると思います。
ただ、どれだけ気をつけても人は老いるしハゲは完全に防げるものじゃない。
明るく生きるためには自分自身に髪の有無を言わせない他の強みを見つけるといいんじゃないかなって、やっぱりそこに行き着くと思います。
筋肉でも、ファッションでも、仕事でもいい。
実際周りにもいますよ。
周りに「ハゲてない?」ってコソコソ言われて傷つくハゲの人が。
だったらむしろ自分から言えばいいじゃん。
「俺ハゲだからさ」って。「でも筋肉ムキムキだよ」、「でも仕事超できるよ」って他の人に言ってもらえるような他の強みで目立たなくしちゃいましょうよ。
だってハゲってそんなに特殊な悩みでもないと思うんです。
そこをNGな風潮にしないで、もっとオープンにする世界、そういう雰囲気ができていったらもっと悩める若者は減るんじゃないでしょうか。
ー素晴らしすぎる模範解答をいただけましたね(笑)
用意していないですよ(笑)
いつもその考えでいるからどんどん出てくるんです。
自分の強みを作るためには、まずは自分が好きなことは何かをひたすら自己分析をすること。
そして自己分析を進めると、自分のモチベーションのコントロール方法が見えてくる。
僕は自分が大好きなので、「自分を高めること」が大好きですし、目立ちたがり屋なんです。
逆境からでも「ここから目標達成したらめっちゃカッコよくね?」って思うことでポジティブ変換してモチベーションを上げています。
あとは好きなこと、やると決めたことをやり切るだけ。その結果、成長してもっと先を見たくなる。この繰り返しで毎日人生が楽しいです。
ー率直で素直な印象を受けた河口さん。
自ら育毛以外の選択肢を見据えている河口さん。
『自分で決める』
このこと自体、案外苦手な人は多いのではないだろうか。
自分なりのかっこよさを持ち、自分なりの努力をしていく。
輝く方法はかなりシンプルなようだ。
モデル:河口周悟 / 撮影:長谷川さや / インタビュー:高山 / 編集構成:土屋リサ
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